1994年初めてオーストラリアのシドニーに行った。その年を覚えているのは阪神淡路大震災の前の年だから。生まれた時にもらったコアラのぬいぐるみをテディーベアとして持っていたので前からコアラを見たいと思っていた。
観光地を回り、ロックスを歩いているとギャラリーがあった。
中に入ってみたのは大胆な構図と魅力的で説得力のある配色の絵だった。今まであんなに優れた作品を見たことがなかったのでびっくりした。そしてその時、絵を描くことをライフワークの一つとしようと心に決めた。
それはケン・ドーンギャラリーだ。後で知ったが、ケン・ドーン氏は日本でも個展をし、雑誌ハナコの表紙の絵を描いている。今でも母と弟は彼のセーターとTシャツを着ている。